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2016年10月12日水曜日

健康的な生活で人生の長さだけでなく質も向上❔

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Journal of the American Geriatrics Society誌、2016年10月号より。


日本は長寿国と言われており、
平均寿命(2013年)は男性80.21歳、女性86.61歳です。

しかし男女とも寿命の最後10年程は寝たきり・要介護の生活となってしまう人が多く、日常生活に制限なく過ごせる「健康寿命(2013年)」は男性71.19歳、女性74.21歳といわれています。


今回の研究では適正体重、健康的な食生活、適度な運動などを守れているヒトでは、残りの人生のうち障害なく過ごせる年数が長いことが分かりました。

長生きするだけでなく生き生きと充実した日々を送れるよう、今から健康的な生活を心掛けましょう♪

【試験概要】
  • 研究デザイン:コホート研究。
  • 対象:65歳以上(平均年齢72.7歳)でベースライン時に車椅子を必要としていない地域住民5,248名。
  • 追跡期間:1989~2015年。
【試験結果】
  • 女性は平均生存年数が15.4年、うち4.5年間が日常生活動作に障害あり。男性は平均生存年数が12.4年、うち2.9年間が障害ありだった。
  • 生存年数に対する日常生活動作の障害なし年数をパーセンテージで表すと・・・
    • 肥満者では障害なし年数の割合が7.3ポイント低かった。
    • 健康的な食生活スコア(Alternate Healthy Eating Indexを使用)が最も低いグループでは、最も高いグループと比較して障害なし年数の割合が3.7ポイント低かった。
    • 1週間に歩く量が25ブロック増えるごとに障害なし年数の割合が0.5ポイント高かった。
【論文リンク】

2016年9月2日金曜日

運動をしていてもテレビをみる時間が長いと死亡率が高い❔

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The Lancet誌、2016年7月15日オンライン号より。

近年、身体活動量を増やす重要性と共に、座位時間を減らす重要性が注目されています。
テレビを見ている時間などの座っている時間が長ければ長い程、慢性疾患のリスクや死亡率が上昇すると様々な研究で報告されているのです。

では、座位時間が多いけれども身体活動量も多いという場合はどうなるのでしょうか。
今回は16件の研究を合わせて解析し、座位時間と身体活動量の両方と死亡率の関係が評価されました。

その結果、身体活動量が最も高いグループでは座位時間が多くても死亡率が上昇しないことが分かりました。
ただしテレビをみる時間が多いヒトは、身体活動量が最多でも死亡率が高まりました。

運動をするのが苦手なヒトは、テレビの時間を減らすだけでも健康効果があるかもしれません。
テレビをみる代わりに、料理や買い物など何か楽しめることに時間を使ってみましょう♪

【試験概要】
  • 研究デザイン:システマティックレビュー / メタ解析
  • 対象: 1日の座位時間もしくはテレビ視聴時間と身体活動量の両方を測定しているコホート研究16件(うち2件は非公開)。この16件のうち座位時間に関する研究は13件で1,005,791名対象。テレビ視聴時間については6件で465,450名対象。
  • 追跡期間:座位時間の研究は2~18.1年

【試験結果】
座位時間が最少(<4時間/日)・身体活動量が最多(>35.5MET-h/週)グループと比較して…

  • 身体活動量が最も低い2グループでは死亡率が12~59%高かった。
    • 座位時間が最少(<4時間/日)・身体活動量が2番目に低い(<16MET-h/週)グループでは死亡率が12%高かった(HR 1.12)
    • 座位時間が>8時間/日・身体活動量が最低(<2.5MET-h/週)グループでは死亡率が59%高かった(HR 1.59)

    • 身体活動量は最多のままで、座位時間が増えて(>8時間/日)も死亡率は有意な上昇を示さなかった
    • 座位時間が最少(<4時間/日)のままで、身体活動量が最低(<2.5MET-h/週)グループは死亡率が27%高かった(HR 1.27)。
    テレビを3時間/日以上見るグループでは、身体活動量に関わらず死亡率が有意に高かった。
    ただし、身体活動量が最多のグループではテレビを5時間/日以上見るヒトのみで死亡率上昇(HR 1.16)が見られた。
    【論文リンク】

    Does physical activity attenuate, or even eliminate, the detrimental association of sitting time with mortality? A harmonised meta-analysis of data from more than 1 million men and women

    2016年8月3日水曜日

    たんぱく質を動物性から植物性にスイッチして死亡率が30%低下❔

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    JAMA Internal Medicine誌、2016年8月1日オンライン号より


    低炭水化物、高たんぱく質など、様々な食事法がダイエットや健康に良いとして紹介されています。
    しかし「たんぱく質」と一口に言っても、動物性のものか植物性のものかで身体への影響は変わってくるかもしれません。
    今回の研究では動物性たんぱく質を多く摂取すると死亡率が高く、植物性たんぱく質を多く摂取すると死亡率が低かったと報告されました。

    特に加工された赤肉(牛肉や豚肉など)は影響が大きいようで、これを一定量植物性たんぱく質に置き換えるだけで死亡率は34%低かったのです。

    朝ごはんがソーセージやハムというヒトは、たまには納豆や豆腐に置き換えて植物性たんぱく質を摂ってみましょう♪

    【研究概要】

    • 研究デザイン:コホート研究(Nurses' Health StudyとHealth Professionals Follow-up Studyという2つのコホート)。
    • 対象:上記2つのコホートより、平均年齢49歳の男女131,342名
    【研究結果】
    • 総エネルギーに占める動物性たんぱく質の割合が高いと死亡率が僅かに高く、特に心血管死亡率が高かった(10%増えるごとにHR 1.08)。
    • 総エネルギーに占める植物性たんぱく質の割合が高いと死亡率が低かった(3%増えるごとにHR 0.90)。
    • 上記相関は不健康な生活習慣(喫煙・過剰飲酒・過体重/肥満・身体活動不足)を1つ以上有する者において認められ、1つも該当しない健康的な生活習慣のヒトではみられなかった。
    • 下記動物性たんぱく質を総エネルギーの3%分、植物性たんぱく質で置き換えると…
      • 加工赤肉:総死亡率が34%低かった(HR 0.66)
      • 加工されていない赤肉:総死亡率が12%低かった(HR 0.88)
      • 卵:総死亡率が19%低かった(HR 0.81)
    【論文リンク】

    2016年7月29日金曜日

    地中海食で心血管障害・がん・糖尿病を予防❔

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    Annals of Internal Medicine誌、2016年7月19日オンライン号より。

    最近「地中海式ダイエット」などという言葉も耳にしますが、イタリアやスペインなどの伝統的な食生活です。
    健康や長寿に良いと言われ多くの研究が行われています。
    今回の研究ではそんな地中海食に関する研究データを集め、合わせて解析が行われました。
    その結果、地中海食が心血管障害・がん・2型糖尿病などを予防する可能性が示唆されたのです。

    「この栄養成分が良い」、「あのサプリメントを摂ろう」…などと特定のことに着目するだけでなく、全体の食生活を健康的なものにシフトしていくのも重要なことです。
    地中海食を目指してたっぷりの野菜や果物、全粒穀物、魚、オリーブオイルなどをとり入れていきましょう♪


    【試験概要】
    • 研究デザイン:メタ解析
    • 対象:100名以上を対象に死亡率・心血管障害・高血圧・糖尿病・アドヒアランスについて1年以上追跡した対照試験、およびがんに関するコホート試験がメタ解析の対象となった。
    【試験結果】
    • 一次予防を目的とした介入試験のうち、総死亡率に関する2件では有意な影響が認められなかった。1件の大規模試験においては地中海食が主要な心血管障害(HR 0.71)、乳がん(HR 0.43)、糖尿病(HR 0.70)の発症リスクを低下させた。
    • 一次予防を目的としたコホート研究の統合解析より、地中海食に最も則った食事をしているグループは・・・
      • がん死亡リスクが14%低かった(13件の解析よりRR 0.86)
      • がん発症リスクが4%低かった(3件の解析よりRR 0.96)
      • 大腸がん発症リスクが9%低かった(9件の解析よりRR 0.91)
    • 心血管障害の二次予防を目的とした3試験のうち、地中海食で心筋梗塞の再発・心血管障害死亡のリスクが低かったと1件で報告された。
    【論文リンク】
    Effects on Health Outcomes of a Mediterranean Diet With No Restriction on Fat Intake: A Systematic Review and Meta-analysis

    2016年7月27日水曜日

    最も肥満のグループは死亡率が2.5倍以上❔

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    Lancet誌、2016年7月13日オンライン号より

    ダイエットをしようしようと思いつつお菓子に手が伸びる…。
    運動をしなきゃと思いつつエアコンの部屋から出られない…。
    そんな人たちも肥満が死亡率上昇に繋がるということを数値で見せられるとモチベーションが上がるのではないでしょうか。
    今回の研究では、肥満(BMI 30.0 kg/m2以上として定義)のヒトは死亡リスクがどんどん上がっていき、最も肥満のグループ(BMI 40.0 ~ 60 kg/m2)では死亡率が2.5倍以上だった報告されました。

    元気に長生きするために今すぐできることからスタートして、適正体重を目指しましょう♪
    なお低体重でも死亡率は13~51%高く、痩せすぎにも注意が必要です!


    【試験概要】
    • 研究デザイン:239件の前向き研究のメタ解析
    • 対象者:上記研究の対象者より、非喫煙者(過去・現在ともに)でベースライン時に慢性疾患がなく試験開始時から5年以上生きた3,951,455名
    • 研究期間:対象となった研究の追跡期間は中央値で13.7年
    【試験結果】
    BMI(※1)が 20·0–25·0 kg/m2mの時に死亡率は最も低く、それ以下、以上のいずれも死亡率は上昇した。
    • BMI 18.5 ~ <20.0 kg/m2 :死亡率は13%高かった(HR 1.13)。
    • BMI 15.0 ~ <18.5 kg/m死亡率は51%高かった(HR 1.51)
    • BMI 25.0 ~ <27.5 kg/m2 :死亡率は7%高かった(HR 1.07)
    • BMI 27.5 ~ <30.0 kg/m2 :死亡率は20%高かった(HR 1.20)
    • I度肥満 (BMI 30.0 ~ <35.0 kg/m2) :死亡率は45%高かった(HR 1.45)
    • II度肥満 (BMI 35.0 ~ <40.0 kg/m2) :死亡率は94%高かった(HR 1.94)
    • III度肥満 (BMI 40.0 ~ <60.0 kg/m2) :死亡率は176%高かった(HR 2.76)


    BMIが5 kg/m2上昇するごとの死亡率上昇を比較すると
    • エリアごとでは下記の通り
      • .ヨーロッパ:死亡率が39%上昇(HR 1.39)
      • 北米:死亡率が29%上昇(HR 1.29)
      • 東アジア:死亡率が39%上昇(HR 1.39)
      • オーストラリアとニュージーランド:死亡率が31%上昇(HR 1.31)
    • 年齢別では若い方が影響が大きかった。
      • 35-49歳:死亡率が52%上昇(HR 1.52)
      • 70-89歳:死亡率が21%上昇(HR 1.21)
    • 性別では男性の方が影響が大きかった
      • 男性:死亡率が51%上昇(HR 1.51)
      • 女性:死亡率が30%上昇(HR 1.30)
    (※1)
    BMI: Body Mass Index(ボディーマスインデックス)の略。身長と体重をもとに算出した指数で体格をあらわす。体重[kg]を身長[m]の二乗で割って算出する。

    【論文リンク】

    2016年7月25日月曜日

    食べる脂質の種類を変えるだけで死亡率が13-27%減❔

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    JAMA Internal Medicine誌、2016年7月5日オンライン号より。


    脂質の摂りすぎは肥満やメタボ、心臓病や脳卒中に繋がるというイメージを持つヒトは多いのではないでしょうか。

    実は脂質には様々な種類があり、健康に良いものも、健康を害するものも存在します。
    この種類による健康効果の違いは大きく、不健康な脂質を健康的な脂質に置き換えるだけで、死亡率が13-27%低減すると報告されました。

    肉類や全脂肪乳製品、マーガリンなどの摂取を控え、魚類や種実類などから健康的な脂質を摂るようにしましょう♪


    【試験概要】
    • 研究デザイン:コホート研究
    • 対象者:Nurses’ Health Studyより83,349名の女性、Health Professionals Follow-Up Studyより42,884名の男性。ベースライン時に心血管障害・がん・糖尿病を患っていない者。
    • 研究期間:3,439,954人年の追跡
    【試験結果】
    摂取量の最多グループと最低グループを比較すると・・・
    • 飽和脂肪酸:摂取量が多いと総死亡率が高かった(HR 1.08)。
    • 多価不飽和脂肪酸:摂取量が多いと総死亡率が低かった(HR 0.81)。
    • 一価不飽和脂肪酸:摂取量が多いと総死亡率が低かった(HR 0.89)。
    • トランス脂肪酸:摂取量が多いと総死亡率が高かった(HR 1.13)。
    • オメガ-6多価不飽和脂肪酸:摂取量が多いと総死亡率が低かった(HR 0.85)。
    • オメガ-3多価不飽和脂肪酸:摂取量が多いと総死亡率が低かった(HR 0.96)。
    摂取カロリーの5%を飽和脂肪酸から下記に置き換えた場合…
    • 多価不飽和脂肪酸:総死亡率が27%低減すると推算される(HR 0.73)。
    • 一価不飽和脂肪酸:総死亡率が13%低減すると推算される(HR 0.87)。
    【論文リンク】
    Association of Specific Dietary Fats With Total and Cause-Specific Mortality

    2016年7月5日火曜日

    がん患者さんは運動をしないと死亡率が上昇❔

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    British Journal of Cancer誌、 2016年6月14日オンライン号より。
    健康的な食生活+運動でがんの発症を予防できるかもしれないということは以前お伝えしましたが、今回の研究では予防だけでなく発症後も運動の効果があるかも❔という報告がありました。
    卵巣がんの女性を対象にした研究12件を合わせて解析した結果、運動をしないヒトはするヒトと比較して死亡リスクが高かったのです。

    病気の予防にも管理にも役立つ運動。
    暑くなり熱中症が心配な季節なので、外で行う場合は朝夕の涼しい時間を狙う、水分補給をこまめにするなど、上手に運動を取り入れていきましょう♪

    【試験概要】

    • 研究デザイン:12件の研究の統合解析
    • 対象者:上皮性卵巣がん(浸潤のあるもの)と診断されている女性6,806名 
    • 研究期間:5年間
    【試験結果】
    余暇身体活動をしない女性は、する女性と比較して死亡リスクが22%高かった(HR 1.22)。残存疾患を考慮した解析では、余暇身体活動をしない女性は死亡リスクが34%高かった(HR 1.34)。

    【論文リンク】
    Recreational physical inactivity and mortality in women with invasive epithelial ovarian cancer: evidence from the Ovarian Cancer Association Consortium

    2016年7月2日土曜日

    バターを食べても心臓病のリスクは上昇しない❔

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    PLoS One誌、2016年6月29日オンライン号より。

    動物性脂肪は飽和脂肪酸と呼ばれる脂肪です。
    飽和脂肪酸はコレステロール値や心臓病の発症リスクを上昇させると言われているので、健康のためにバターを控えめにしたり、牛乳を低脂肪にしたりしている人も多いのではないでしょうか。

    しかし最近の研究では、乳製品が病気の予防に役立つ可能性も示唆されていて、脂肪分の多い乳製品を摂るべきか、摂らないべきか…という疑問が湧いています。

    そこで今回、バターの摂取量と様々な病気のリスクについて調べた研究が合わせて解析されました。
    63万人以上のデータを解析した結果、バターの摂取量が多いと死亡率がわずかに高かったものの殆ど差はなく、一方で糖尿病の発症リスクが低くなることが分かりました。
    またバター摂取量は、心臓病や脳卒中などのリスクには影響がありませんでした。

    バターをどれだけ食べても問題ない!とは言えませんが、あまりストイックにバターを避ける必要もないのかもしれません♪


    【試験概要】
    • 研究デザイン:コホート研究のメタ解析。
    • 対象者:15ヵ国より636,151名。
    • 研究期間:650万人年の追跡。
    【試験結果】
    バター摂取量が多いと・・・

    • 総死亡率がわずかに高かった(大匙1杯(14g)増えるごとにリスクが1%上昇。RR 1.01)
    • 糖尿病発症リスクが低かった(大匙1杯(14g)増えるごとにリスクが4%低下。RR 0.96)
    • 心血管障害の発症リスク:有意な相関なし
    • 冠動脈疾患の発症リスク:有意な相関なし
    • 脳卒中の発症リスク:有意な相関なし

    【論文リンク】
    Is Butter Back? A Systematic Review and Meta-Analysis of Butter Consumption and Risk of Cardiovascular Disease, Diabetes, and Total Mortality

    2016年6月15日水曜日

    78万人以上のデータ解析!全粒穀物を多く食べると死亡率が15%程低い❔

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    Circulation、 2016年6月13日オンライン号より。


    プチプチした食感や栄養価の高さで人気となった玄米や雑穀米。
    これらはホールグレイン/ 全粒穀物と呼ばれ、種皮や胚などの部分が精製されずに残っているため、食物繊維やビタミンB群など様々な栄養素が多く含まれています。
    他にもオートミール、全粒粉のパンやパスタなどが全粒穀物です。

    今回の研究では78万人以上という膨大なデータの解析より、全粒穀物を多く食べているヒトでは死亡率が15%程度低かったと報告されました。

    全粒穀物を食べるようになると便秘が改善した、肌が綺麗になったなど様々な効果を実感するヒトがいますが、更に死亡リスクまで低減なんて嬉しいことばかりですね♪
    最近では調理しやすい全粒穀物が販売され、様々なレシピが紹介されているので上手に取り入れてみましょう!

    【試験概要】
    • 研究デザイン:メタ解析。コホート研究12件と米国国民健康栄養調査(NHANES)の未発表データを使用。
    • 対象者:786,076名。
    【試験結果】
    • 全粒穀物の摂取が最も多いグループは、最も少ないグループと比べて…
      • 総死亡率が16%低かった(RR 0.84)
      • 心血管死亡率が18%低かった(RR 0.82)
      • がん死亡率が12%低かった(RR 0.88)
    • 全粒穀物の摂取が16g(約1単位)増えるごとに…
      • 総死亡率が7%減少した(RR 0.93)
      • 心血管死亡率が9%減少した(RR 0.91)
      • がん死亡率が5%減少した(RR 0.95)
    【論文リンク】
    Whole Grain Intake and Mortality From All Causes, Cardiovascular Disease, and Cancer: A Meta-Analysis of Prospective Cohort Studies

    Eating more whole grains linked with lower risk of death: American Heart Association Journal Report

    2016年6月14日火曜日

    血圧が今は低くても…急上昇に要注意❔

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    Hypertension、 2016年5月9日オンライン号より。
    年齢と共に血圧が少しずつ上がるのは自然なことですが、あまりに急上昇した場合は注意が必要かもしれません。

    今回の研究では数十年にわたる血圧の変動と、脳卒中・死亡リスクの相関が調べられました。
    その結果血圧高値のヒトだけでなく、至適血圧だったヒトが急上昇した場合も脳卒中・死亡リスクが高かったのです。
    血圧が高いヒトも、今はそうでないヒトも、塩分控えめの食事・体重管理・禁煙など健康的な生活を心掛け、しっかり血圧管理をしましょう♪

    【試験概要】
    • 研究デザイン:観察研究(Rotterdam Study)
    • 対象者:55~106歳の男女6,745名 
    【試験結果】
    対象者は下記4グループに分けられた。

    1. 50年の間に収縮期血圧が120mmHg程度から徐々に160mmHg程度に上昇
    2. 収縮期血圧が中年期の120mmHg程度から200mmHg程度に急上昇
    3. 中年期の収縮期血圧は中程度に高く140mmHg程度
    4. 中年期の収縮期血圧が高値で160mmHg程度
    グループ1と比較すると・・・

    • グループ2と4は脳卒中リスク・死亡リスクが高かった
    • グループ3の死亡リスクはグループ1とほぼ同程度だったが脳卒中リスクは最も高かった


    【論文リンク】
    Mid- to Late-Life Trajectories of Blood Pressure and the Risk of Stroke: The Rotterdam Study

    2016年6月3日金曜日

    塩分摂りすぎだけでなく控えすぎも要注意!死亡率や心血管イベントのリスク上昇❓

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    Lancet、 2016年5月20日オンライン号より。

    塩分の摂りすぎは高血圧を招き、脳卒中などの病気に繋がると言われています。
    日本人の食生活ではお味噌汁やお漬物など塩分の多い食品が多く、減塩醤油を使うなど注意しているヒトも多いのではないでしょうか。
    塩分の摂りすぎが良くないのはその通りなのですが、今回の研究では逆に塩分の控えすぎでも死亡率や心血管イベントが上昇❓と報告されました。

    高血圧の患者では、平均的な摂取量(塩分10-13g/日程度)と比較して、多くても少なくても死亡や心血管イベント発症リスクが20~30%上昇しました。
    高血圧でないヒトでは、塩分摂取量が多くてもリスク上昇は特になく、少ない場合はリスクが26%上昇しました。

    高血圧で塩分摂りすぎのヒトは是非今後も減塩を心掛けてほしいですが、高血圧でないヒトは
    これからの季節、汗と共に塩分排泄量が増える時期なので控えすぎにも注意しましょう♪

    【試験概要】
    • 研究デザイン:前向き研究4件の統合解析
    • 対象者:49ヵ国から集められた133,118名。年齢は中央値で55歳。
    • 研究期間:中央値で4.2年間 
    【試験結果】
    ※塩分摂取量は24時間蓄尿検査をもとに推算。エンドポイントは死亡もしくは主要心血管イベントの発症。
    • 塩分摂取量と血圧の相関は、高血圧患者においてより大きかった
      • 高血圧患者:ナトリウム摂取量が1g(塩分換算2.54g)増えるごとに収縮期血圧が2.08mg上昇
      • 高血圧でない者:同上、収縮期血圧が1.22mg上昇
    • 塩分摂取量が多いと、高血圧患者では死亡・心血管イベントのリスクが上昇したが、高血圧でない者では有意な影響はなかった。ナトリウム摂取量が4~5g/日(塩分換算10.2~12.7g程度)のグループと7g/日(塩分換算17.8g程度)以上のグループを比較すると…
      • 高血圧患者:死亡・心血管イベントのリスクが23%高かった(HR 1.23)
      • 高血圧でない者:有意差なし
    • 塩分摂取量が少ないと、高血圧患者・そうでない者のいずれにおいても死亡・心血管イベントのリスクが上昇した。ナトリウム摂取量が4~5g/日のグループと3g/日(塩分換算7.6g程度)未満のグループを比較すると…
      • 高血圧患者:死亡・心血管イベントのリスクが34%高かった(HR 1.34)
      • 高血圧でない者:同リスクが26%高かった(HR 1.26)
    【論文リンク】
    Associations of urinary sodium excretion with cardiovascular events in individuals with and without hypertension: a pooled analysis of data from four studies

    2016年5月23日月曜日

    時代と共に最適な体形も変わり、今は肥満で長生き❓

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    JAMA、2016年5月10日号より

    BMI(※1)という体形を表す指標があり、標準体型は18.5~24.9の間、最も長生きなのは22だといわれてきました。
    しかし時代と共にそれも変化しているようで、新しいデータでは27(WHOの区分では過体重、日本では肥満区分)が最も長生きかも❓という報告です。

    今回の研究では異なる3つの時代に集められた研究対象集団をもとに、長寿と最も相関するBMIの移り変わりが評価されました。
    その結果、時代と共に最も長寿なBMIは上昇しており、最新データではBMI 27(日本では肥満区分)が最も長生きだったのです。
    少しくらい体重が増えてもあまり悲観しすぎる必要はないのかもしれませんね♪

    ただこの研究は寿命のみを評価したもので、その質については評価していません。つまり肥満者は長寿でも食事制限・寝たきり・認知症などを抱えての人生だった可能性もあるということです。
    健康的に生き生きと長寿を全うするためには、やはり太りすぎに注意し体形管理に努めましょう♪

    【試験概要】
    • 研究デザイン:デンマークにおけるコホート研究3件の比較(Copenhagen City Heart Study 1976-1978年、同1991-1994年、Copenhagen General Population Study 2003-2013年
    • 対象:上記3つのコホート研究より13,704名、9,482名、97,362名
    • 試験期間:2014年11月、他国への移住、死亡のいずれか最も早い時点までの追跡
    【試験結果】
    総死亡率、心血管死亡率、その他の死亡率とBMIの相関は全てU字型を示した。各時代において総死亡率の最も低かったBMIは…

    • 1976-1978年:23.7
    • 1991-1994年:24.6
    • 2003-2013年:27.0


    (※1)
    BMI: Body Mass Index(ボディーマスインデックス)の略。身長と体重をもとに算出した指数で体格をあらわす。体重[kg]を身長[m]の二乗で割って算出する。

    2016年5月11日水曜日

    若い時に細身+それを維持できた高齢者は長生き❓

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    BMJ、2016年5月4日号より

    若い時に細身+それを維持できた高齢者は長生き❓という報告です。

    年齢と共に代謝が下がり体重がアップ…というのはよく聞く話ですが、あまりに激増してしまうとあなたの人生を縮めてしまうかもしれません!
    11万人以上を15年程度追跡したこの研究では、若いときに細身だったヒトでも、後々体重が激増してしまうと、細身をを維持できたヒトと比較して死亡率が男性で1割、女性で4割も高かったのです。
    年のせいと諦めてしまわず、何歳になっても体形維持や向上を目指しましょう

    【試験概要】
    • 研究デザイン:コホート研究(Nurses' Health StudyとHealth Professionals Follow-up Studyという2つのコホート)。
    • 対象:上記2つのコホートより、50歳時にBMI(身長と体重をもとに算出)を計測しており、5、10、20、30、40歳時の体形を思い出して報告した女性80,266名と男性36,622名。
    • 試験期間:60歳から死亡までの追跡。中央値で15-16年間。
    【試験結果】
    5-50歳の体形データを元に曲線を描き、対象者を下記5つのグループに分けた。
    1. ずっと細身
    2. 細身→中程度の増量
    3. 細身→激増
    4. 中肉→維持/増量
    5. 肥満→維持/増量
    喫煙歴のない対象者では、「ずっと細身」グループと比較して…
    • 「細身→激増」グループは総死亡率が男性で11%、女性で43%高かった(HR 1.11、1.43)。
    • 「肥満→維持/増量」グループは総死亡率が男性で19%、女性で64%高かった(HR 1.19、1.64)。死因別にみると特に相関が強かったのは心血管障害死亡率で、男性で45%、女性で130%高かった(HR 1.45、2.30)。
    喫煙歴のある対象者ではこの相関は弱まった。

    2016年5月6日金曜日

    筋トレで高齢者の死亡率が約半分に❓

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    Preventive Medicine、2016年6月号より

    筋トレで高齢者の死亡率が約半分に❓という報告です。

    健康のために運動を!というとジョギングなどの有酸素運動を思い浮かべるヒトが多いのではないでしょうか。
    運動ガイドラインでは、毎週150分の有酸素運動と共に週2回以上の筋トレが推奨されています。
    「筋トレ」は筋肉ムキムキになりたい男性がするもの!と思い、女性や高齢者は敬遠してしまうかもしれませんが、今回の研究では筋トレを週2回以上実施していた高齢者で死亡率が約半分だったと報告されたのです。
    毎日は難しくても週2回であればそんなに苦痛ではないかもしれません。
    あまり無理せず軽い重量の筋トレから始めてみましょう♪

    【試験概要】
    • 研究デザイン:1997-2001年の全米健康インタビュー調査(National Health Interview Survey:NHIS)と国民死亡記録(National Death Index)を使用した観察研究。
    • 対象:65歳以上の高齢者30,162名
    【試験結果】
    • ガイドラインで推奨されている量の筋トレ(週2回)をしていると答えた高齢者は9.6%だった
    • 研究期間中に対象者の31.6%が死亡した
    • ガイドラインで推奨されている量の筋トレをしている高齢者は、していない高齢者と比較して総死亡率が46%低かった(adjusted OR 0.64)
    【論文リンク】

    2016年5月5日木曜日

    米国の死因トップ3は心臓病、がん、医療ミス❓

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    BMJ、2016年5月3日オンライン号より

    現在米国の死因トップ3は…

    1. 心臓病
    2. がん
    3. COPD(慢性閉そく性肺疾患)
    となっていますが、実は医療ミスでの死亡が3位に入ってくるのではという報告です。

    死因に関する統計はアメリカ疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)より発表されていますが、国際疾病分類(International Classification of Diseases:ICD)から死因を選ぶという集計方法のため、疾病以外の死因が正確に把握できないという難点が指摘されています。
    医療ミスによる死亡については、1999年に米国医学研究所(Institute of Medicine:IOM)が発表したデータがよく使われ、44,000~98,000件/年といわれています。
    しかし1999年以降に発表された新しいデータを使い、2013年の人口を元に推算したところ、医療ミスによる死亡は 251,454件/年となり、これまで考えられていた数値よりずっと高い可能性が出てきました。この数値が正しいとすると、医療ミスがCOPDを抜いて死因の第3位になるということです。

    対策を練るにはまず現状の把握から…死因の実情を把握するためには集計方法の見直しが必要なのかもしれません。


    【論文リンク】