Journal of the American Geriatrics Society誌、2016年10月号より。
日本は長寿国と言われており、平均寿命(2013年)は男性80.21歳、女性86.61歳です。
しかし男女とも寿命の最後10年程は寝たきり・要介護の生活となってしまう人が多く、日常生活に制限なく過ごせる「健康寿命(2013年)」は男性71.19歳、女性74.21歳といわれています。
今回の研究では適正体重、健康的な食生活、適度な運動などを守れているヒトでは、残りの人生のうち障害なく過ごせる年数が長いことが分かりました。
長生きするだけでなく生き生きと充実した日々を送れるよう、今から健康的な生活を心掛けましょう♪
【試験概要】
- 研究デザイン:コホート研究。
- 対象:65歳以上(平均年齢72.7歳)でベースライン時に車椅子を必要としていない地域住民5,248名。
- 追跡期間:1989~2015年。
【試験結果】
- 女性は平均生存年数が15.4年、うち4.5年間が日常生活動作に障害あり。男性は平均生存年数が12.4年、うち2.9年間が障害ありだった。
- 生存年数に対する日常生活動作の障害なし年数をパーセンテージで表すと・・・
- 肥満者では障害なし年数の割合が7.3ポイント低かった。
- 健康的な食生活スコア(Alternate Healthy Eating Indexを使用)が最も低いグループでは、最も高いグループと比較して障害なし年数の割合が3.7ポイント低かった。
- 1週間に歩く量が25ブロック増えるごとに障害なし年数の割合が0.5ポイント高かった。
【論文リンク】
Journal of Nutrition誌、2016年7月号より。
日本は長寿国として知られていますが、最近では平均寿命だけでなく「健康寿命」というコンセプトが注目されています。
「健康寿命」というのは日常生活に制限なく過ごせる期間のことで、平均寿命との差は寝たきり・要介護の期間を意味します。
現状では男女とも平均寿命と健康寿命の間に10歳程度の差がありますが、これを短縮することは大きな課題です。
今回の研究では、そんな健康寿命が食生活で変わる❔という報告がされました。
食生活スコアと身体機能障害の関係を評価したところ、スコアの高いヒトでは身体機能障害を起こすリスクが13%低かったのです。
健康的な食生活で身体機能障害を予防し、元気に長生きを目指しましょう♪
【試験概要】
- 研究デザイン:コホート研究
- 対象者:Nurses’ Health Studyより54,762名の女性。
- 研究期間:1992年から2008年
【試験結果】
- 食生活の質(Alternative Healthy Eating Index-2010:AHEI-2010というスコアで評価)の総スコアが最も高いグループは、最も低いグループと比較して身体機能障害をおこすリスクが13%低かった(HR 0.87)。
- 食品群ごとに評価すると、下記項目は身体機能障害のリスク低下と有意に相関していた。
- 野菜・果物の高摂取
- 砂糖入り飲料・トランス脂肪酸・塩分の低摂取
- 適度な飲酒
- 食品ごとに評価すると、オレンジ・オレンジジュース・リンゴ・梨・レタス・ロメインレタス・クルミの摂取が最も身体機能障害のリスク低下と相関していた。
- 食品群、食品ごとの相関は、総スコアと比較して概ね小さく、各項目よりも全体の食事パターンが重要だと考えられる。
【論文リンク】
Greater Adherence to the Alternative Healthy Eating Index Is Associated with Lower Incidence of Physical Function Impairment in the Nurses’ Health Study