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2016年10月6日木曜日

10月は乳がん月間 - 生活習慣で乳がんの3分の1が予防可能❔

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アメリカでは、10月 = National Breast Cancer Awareness Month(乳がん月間)とされています。

アメリカがん研究協会の2016年9月30日プレスリリースによると、アメリカの乳がん患者の約3分の1、つまり81,400名ほどは生活習慣によって乳がんが予防できたと推算されています。

エビデンスに基づく3つの予防法とは…
  1. 適正体重の達成と維持:過剰な体脂肪は閉経後乳がんのリスクと最も相関する因子の一つで、乳がんの5例に1例は過剰な体脂肪が原因だといわれています。過剰な脂肪組織は慢性的な炎症を引き起こし、インスリンやその他のホルモンを増加させることでがん細胞の増殖を促進します。
  2. 身体活動量を増やす:庭いじりやランニングなど、日常生活の中で強度が中程度以上の身体活動を毎日30分以上すると、閉経前・閉経後乳がんのリスクが低減します。また座ったり寝転んだりしている時間を減らすことも重要です。
  3. アルコールを避ける。飲むのであれば適量を守る:既存研究によると、少量であっても定期的な飲酒は乳がんリスクを上昇させるといわれており、量が増えれば増えるほどリスクも上昇します。アルコール/エタノールはDNAの損傷・がんを促進するホルモンの上昇などに繋がります。女性では1日1杯以下が適量です。
また最近出産をした女性では、授乳することも閉経前/閉経後の乳がんリスク低減に繋がります。
日々の生活でできる乳がん予防の3ヶ条、他のがんや慢性疾患のリスク低下にも繋がります。しっかり心に留めて少しずつ生活を改善していきましょう♪
【論文リンク】

2016年9月6日火曜日

肥満で13部位のがんリスク上昇❔食道がんはリスクが5倍近くに❔

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The New England Journal of Medicine誌、2016年8月25日号より


世界的ながんエキスパートの集団である International Agency for Research on Cancer (IARC)という団体が、肥満とがんの関係についての報告をアップデートしました。
IARCは2002年にも肥満とがんの関係についての報告を発表していますが、今回はその後の新たな研究結果をふまえ、より多くのエビデンスに基づいたものとなっています。

その結果、肥満は13ものがんと関係があり、特に食道がんではそのリスクが5倍近くなることが分かりました。
適正体重になるため、そしてそれを維持するため、食生活や運動など改善できることを探して見直していきましょう♪

【試験概要】
  • 研究デザイン:レビュー
【試験結果】
適正体重を維持することでリスクが低減できるという「十分」なエビデンスのあるがんが13部位(下記)、「限定的」なエビデンスのあるがんが3部位、「不十分」なエビデンスなのが8部位と結論づけられた。
  • 食道がん
  • 胃噴門部がん(胃がんの一種)
  • 大腸がん
  • 肝がん
  • 胆嚢がん
  • 膵臓がん
  • 閉経後女性における乳がん
  • 子宮がん
  • 卵巣がん
  • 腎がん
  • 髄膜種(脳腫瘍の一種)
  • 甲状腺がん
  • 多発性骨髄腫(血液のがん)
リスクの上昇度合いはばらつきがあり、特に顕著だった食道がんではBMI(※1)の最高グループで標準体重グループと比較してリスクが5倍近かった(RR 4.8)。閉経後女性における乳がんではリスク上昇が比較的小さくかった(RR 1.1)


(※1)
BMI: Body Mass Index(ボディーマスインデックス)の略。身長と体重をもとに算出した指数で体格をあらわす。体重[kg]を身長[m]の二乗で割って算出する。

【論文リンク】

2016年8月25日木曜日

肥満の期間が長くなるとがんリスクが上昇❔

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PLOS Medicine誌、2016年8月16日号より
肥満と様々ながんの関係については以前とりあげましたが、今回の研究ではどのくらいの間肥満だったかという「期間」が重要だと報告されました。
肥満の期間が長ければ長いほどリスクは高く、10年延びるごとに全ての肥満関連がんリスクが7%ずつ上昇するのです。

これは裏を返せば、肥満期間を少しでも短くすることでリスク上昇を抑えられるということです。
食生活改善や運動など、できることから始めてみましょう♪

【試験概要】
  • 研究デザイン:コホート研究
  • 対象者:Women’s Health Initiative (WHI)研究の対象者のうち、追跡期間内にBMI(※1)を3回以上計測しており、ベースライン時にがんを患っていなかった73,913名
【試験結果】

  • 過体重/肥満の期間が10年長くなるごとに、全ての肥満関連がんのリスクが7%高くなった(HR 1.07)
  • 過体重/肥満の期間が10年長くなるごとに、閉経後乳がん・子宮体がんのリスクがそれぞれ5%もしくは17%高くなった。また肥満度合いを考慮した解析でも過体重の期間10年ごとにそれぞれのリスクが8%もしくは 37%高かった。

(※1)
BMI: Body Mass Index(ボディーマスインデックス)の略。身長と体重をもとに算出した指数で体格をあらわす。体重[kg]を身長[m]の二乗で割って算出する。

【論文リンク】

2016年8月16日火曜日

西洋型の食事をしているとマンモグラフィー(乳がん検査)の結果が悪い❔

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Obstetrics & Gynecology誌、2016年8月5日号より。

乳がん検査でマンモグラフィーを受けたことがあるヒトもいると思いますが、今回の研究では食生活がマンモグラフィの結果に影響するかも❔と報告されました。
西洋型の食生活をしているヒトでは、乳腺密度が高く乳がんリスクが高い可能性が示されたのです。

西洋型の食事というと、高脂肪乳製品(全脂乳・チーズ・アイスクリーム)・加工肉(ベーコン・ハム・サラミ)・精製穀類(白米・精製されたパンやパスタ)・ジュース類や嗜好品などが多い特徴があります。
具体的にどの食品や成分が乳腺密度と相関するのかは不明ですが、これらの食品は肥満やメタボリックシンドロームなど様々な疾患とも関わりがあると言われています。
なるべく避け、かわりに野菜や果物、全粒穀類や魚などを多く摂るよう心掛けてみましょう♪

【試験概要】
  •  研究デザイン:断面研究
  • 対象者:乳がんスクリーニングプログラムに参加した女性3,584名。
【試験結果】

  • 西洋型の食事へのアドヒアランスが高い女性は乳腺密度が高かった(OR 1.25)。体形別に解析すると、この相関は過体重/肥満女性でのみ有意だった(OR 1.41)。
  • 地中海式の食事へのアドヒアランスと乳腺密度は相関しなかった。

【論文リンク】
Association Between Western and Mediterranean Dietary Patterns and Mammographic Density

2016年8月15日月曜日

運動でがんや糖尿病など5疾患のリスクが15~25%低下❔

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BMJ誌、 2016年8月9日号より。
日常的に運動をすることは減量だけでなく、様々な病気の予防にも役立つかもしれません。
今回の研究では、身体活動量の高いヒトでは、身体活動量が不十分なヒトと比較して、乳がん・大腸がん・糖尿病・虚血性心疾患・脳梗塞のリスクが15~25%程度低かったと報告されました。

1週間の推奨運動量は600 MET minutes以上 - つまり 強度が中程度の運動を150分以上です。
まずはウォーキングなど気軽にできることから始めてみましょう♪

【試験概要】
  • 研究デザイン:システマティックレビュー / メタ解析
  • 対象:身体活動と5疾患(乳がん・大腸がん・糖尿病・虚血性心疾患・脳梗塞)のいずれかについて評価したコホート研究174件。内訳は乳がん35件、大腸がん19件、糖尿病55件、虚血性心疾患43件、脳梗塞26件。
【試験結果】
身体活動量の高いヒト(≥8,000 MET minutes/週)は、身体活動量が不十分なヒト(<600 MET minutes/週)と比較して・・・
  • 乳がんリスクが14%低かった(RR 0.863)
  • 大腸がんリスクが21%低かった(RR 0.789)
  • 糖尿病リスクが28%低かった(RR 0.722)
  • 虚血性心疾患リスクが25%低かった(RR 0.754)
  • 脳梗塞リスクが26%低かった(RR 0.736)
身体活動による各疾患リスクの低減効果は、身体活動量が比較的低い(3,000-4,000MET minutes/週程度まで)際に顕著であった。
  • 身体活動量が推奨最低値のヒト(600 MET minutes/週)は、身体活動量を全くしないヒトと比較して糖尿病リスクが2%低かった。
  • 身体活動量が3,600 MET minutes/週のヒトは、600 MET minutes/週のヒトと比較して糖尿病リスクが19%低かった。
  • 身体活動量が12,000 MET minutes/週のヒトは、9,000 MET minutes/週のヒトと比較して糖尿病リスクが0.6%低かった。
【論文リンク】
Physical activity and risk of breast cancer, colon cancer, diabetes, ischemic heart disease, and ischemic stroke events: systematic review and dose-response meta-analysis for the Global Burden of Disease Study 2013

2016年8月12日金曜日

魚の脂質で大腸がん死亡リスクが40~70%低下❔

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Gut誌、2016年7月19日オンライン号より。

魚に含まれる脂質(オメガ3)で血液サラサラ~!などとテレビでも言われていますが、今回の研究では魚の脂質とがんの関係が報告されました。
大腸がんの患者さんのうち、魚に含まれる脂質(オメガ3)の摂取量が多い、もしくは摂取量を増加させたヒトでは大腸がん死亡率が40~60%低かったのです。

様々な健康効果の期待される魚 - ぜひ積極的に摂ってみましょう♪

【試験概要】


  • 研究デザイン:コホート研究(Nurses' Health Study と Health Professionals Follow-up Study内)
  • 対象者:大腸がん患者1,659名

  • 【試験結果】
    • 大腸がん診断後のオメガ3摂取量が0.30g/日以上だと、0.10g/日未満のヒトと比較して大腸がん死亡率が41%低かった(HR 0.59)。
    • 大腸がん診断後オメガ3脂肪酸摂取量を0.15g/日以上増加させたヒトは、増加させなかったヒト・増加量が0.02g/日未満だったヒトと比較して大腸がん死亡率が70%低かった(HR 0.30)。
    【論文リンク】
    Marine ω-3 polyunsaturated fatty acid intake and survival after colorectal cancer diagnosis

    2016年7月29日金曜日

    地中海食で心血管障害・がん・糖尿病を予防❔

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    Annals of Internal Medicine誌、2016年7月19日オンライン号より。

    最近「地中海式ダイエット」などという言葉も耳にしますが、イタリアやスペインなどの伝統的な食生活です。
    健康や長寿に良いと言われ多くの研究が行われています。
    今回の研究ではそんな地中海食に関する研究データを集め、合わせて解析が行われました。
    その結果、地中海食が心血管障害・がん・2型糖尿病などを予防する可能性が示唆されたのです。

    「この栄養成分が良い」、「あのサプリメントを摂ろう」…などと特定のことに着目するだけでなく、全体の食生活を健康的なものにシフトしていくのも重要なことです。
    地中海食を目指してたっぷりの野菜や果物、全粒穀物、魚、オリーブオイルなどをとり入れていきましょう♪


    【試験概要】
    • 研究デザイン:メタ解析
    • 対象:100名以上を対象に死亡率・心血管障害・高血圧・糖尿病・アドヒアランスについて1年以上追跡した対照試験、およびがんに関するコホート試験がメタ解析の対象となった。
    【試験結果】
    • 一次予防を目的とした介入試験のうち、総死亡率に関する2件では有意な影響が認められなかった。1件の大規模試験においては地中海食が主要な心血管障害(HR 0.71)、乳がん(HR 0.43)、糖尿病(HR 0.70)の発症リスクを低下させた。
    • 一次予防を目的としたコホート研究の統合解析より、地中海食に最も則った食事をしているグループは・・・
      • がん死亡リスクが14%低かった(13件の解析よりRR 0.86)
      • がん発症リスクが4%低かった(3件の解析よりRR 0.96)
      • 大腸がん発症リスクが9%低かった(9件の解析よりRR 0.91)
    • 心血管障害の二次予防を目的とした3試験のうち、地中海食で心筋梗塞の再発・心血管障害死亡のリスクが低かったと1件で報告された。
    【論文リンク】
    Effects on Health Outcomes of a Mediterranean Diet With No Restriction on Fat Intake: A Systematic Review and Meta-analysis

    2016年7月5日火曜日

    がん患者さんは運動をしないと死亡率が上昇❔

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    British Journal of Cancer誌、 2016年6月14日オンライン号より。
    健康的な食生活+運動でがんの発症を予防できるかもしれないということは以前お伝えしましたが、今回の研究では予防だけでなく発症後も運動の効果があるかも❔という報告がありました。
    卵巣がんの女性を対象にした研究12件を合わせて解析した結果、運動をしないヒトはするヒトと比較して死亡リスクが高かったのです。

    病気の予防にも管理にも役立つ運動。
    暑くなり熱中症が心配な季節なので、外で行う場合は朝夕の涼しい時間を狙う、水分補給をこまめにするなど、上手に運動を取り入れていきましょう♪

    【試験概要】

    • 研究デザイン:12件の研究の統合解析
    • 対象者:上皮性卵巣がん(浸潤のあるもの)と診断されている女性6,806名 
    • 研究期間:5年間
    【試験結果】
    余暇身体活動をしない女性は、する女性と比較して死亡リスクが22%高かった(HR 1.22)。残存疾患を考慮した解析では、余暇身体活動をしない女性は死亡リスクが34%高かった(HR 1.34)。

    【論文リンク】
    Recreational physical inactivity and mortality in women with invasive epithelial ovarian cancer: evidence from the Ovarian Cancer Association Consortium

    2016年6月28日火曜日

    健康的な食生活 + 運動 = がん発症リスクが10~61%低下❔

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    Cancer Epidemiol Biomarkers Prev誌、 2016年6月23日オンライン号より。


    日本人の死因第1位のがん
    大切なヒトを亡くした経験のあるヒトや、遺伝子的に自分もリスクが高いと不安に思っているヒトが多いのではないでしょうか。
    がんの発症にはもちろん遺伝子も関係しますが、生活習慣の影響も大きいと言われています。

    今回の研究はシステマティックレビューというエビデンスレベルの高い研究で、既存研究12件のデータが合わせて解析されました。
    その結果、がん予防ガイドラインで推奨されているような食生活・身体活動を行っていたヒトではがんの発症リスクが10~61%も低かったのです。

    うちはがん家系だから…と悲観的になるのではなく、遺伝子的にリスクが高いのであれば尚更健康的な生活習慣を心掛け、がん予防に役立てましょう♪


    【研究概要】
    • 研究デザイン:システマティックレビュー
    • 対象:がん予防ガイドライン(食/身体活動)の遵守と、がん発症率/死亡率の相関を評価した研究12件
    【研究結果】
    がん予防ガイドラインを遵守しているヒトではがん発症/死亡リスクが10~61%低かった。
    部位別にみると、…
    • 乳がん:がん予防ガイドライン遵守で、発症リスクが19~60%低かった
    • 子宮体がん:がん予防ガイドライン遵守で、発症リスクが23~60%低かった
    • 大腸がん:がん予防ガイドライン遵守で、発症リスクが27~52%低かった
    • 肺がん:不明確な相関
    • 卵巣がん:相関なし
    • 前立腺がん:相関なし

    2016年6月15日水曜日

    78万人以上のデータ解析!全粒穀物を多く食べると死亡率が15%程低い❔

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    Circulation、 2016年6月13日オンライン号より。


    プチプチした食感や栄養価の高さで人気となった玄米や雑穀米。
    これらはホールグレイン/ 全粒穀物と呼ばれ、種皮や胚などの部分が精製されずに残っているため、食物繊維やビタミンB群など様々な栄養素が多く含まれています。
    他にもオートミール、全粒粉のパンやパスタなどが全粒穀物です。

    今回の研究では78万人以上という膨大なデータの解析より、全粒穀物を多く食べているヒトでは死亡率が15%程度低かったと報告されました。

    全粒穀物を食べるようになると便秘が改善した、肌が綺麗になったなど様々な効果を実感するヒトがいますが、更に死亡リスクまで低減なんて嬉しいことばかりですね♪
    最近では調理しやすい全粒穀物が販売され、様々なレシピが紹介されているので上手に取り入れてみましょう!

    【試験概要】
    • 研究デザイン:メタ解析。コホート研究12件と米国国民健康栄養調査(NHANES)の未発表データを使用。
    • 対象者:786,076名。
    【試験結果】
    • 全粒穀物の摂取が最も多いグループは、最も少ないグループと比べて…
      • 総死亡率が16%低かった(RR 0.84)
      • 心血管死亡率が18%低かった(RR 0.82)
      • がん死亡率が12%低かった(RR 0.88)
    • 全粒穀物の摂取が16g(約1単位)増えるごとに…
      • 総死亡率が7%減少した(RR 0.93)
      • 心血管死亡率が9%減少した(RR 0.91)
      • がん死亡率が5%減少した(RR 0.95)
    【論文リンク】
    Whole Grain Intake and Mortality From All Causes, Cardiovascular Disease, and Cancer: A Meta-Analysis of Prospective Cohort Studies

    Eating more whole grains linked with lower risk of death: American Heart Association Journal Report

    2016年6月6日月曜日

    若いうちから健康的な食習慣を!思春期の脂肪摂取量が乳がんリスクに関与❓

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    Cancer Epidemiol Biomarkers Prev、 2016年5月19日号より。

    がんを始めとする様々な病気は中高年期になってから発症することが多いです。
    しかし「予防」という観点で考えると、中高年になってから…ではなく、もっと若いうちから注意が必要かもしれません。
    今回の研究では思春期の脂肪摂取量が乳がんリスクに関与❓と報告されました。

    ある研究で思春期の食生活が評価されている女性について、約15年後の乳腺密度が調べられました。
    この「乳腺密度」とはMRIを使って評価する指標で、乳腺密度が高いと乳がんリスクが高いことを意味します。
    その結果、思春期の脂肪摂取量は乳腺密度、つまり乳がんリスクと相関すると報告されました。
    予防的な影響がみられたのは多価不飽和脂肪酸や一価不飽和脂肪酸で、魚やナッツ類、オリーブオイルなどに含まれます。
    リスク上昇と相関したのは飽和脂肪酸で、バターや肉類の脂身に多く含まれます。

    これらは乳がん以外にも心臓病や脳卒中などにも関与するので、飽和脂肪酸を控え、多価不飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸を多く含む食生活を心掛けましょう♪
    お子様のいらっしゃる方は、小さいころから健康的な食習慣を身につけさせることで未来の病気予防に繋がるかもしれません♪

    【試験概要】
    • 研究デザイン:無作為化比較試験(Dietary Intervention Study in Children)の追跡
    • 対象者:上記無作為化比較試験の対象者より177名の女性
    • 研究期間:10-18歳で食事評価、25-29歳で乳がんリスク評価 
    【試験結果】
    ※乳がんリスクは乳腺密度(%DBV)にて評価。乳腺密度が高いと乳がんリスクが高いとされている。
    • 思春期に飽和脂肪酸を多く摂取していると、乳がんリスクが高かった。
      • 高摂取グループ:%DBV 21.5%
      • 低摂取グループ:%DBV 16.4%
    • 思春期に一価不飽和脂肪酸を多く摂取していると、乳がんリスクが低かった。
      • 高摂取グループ:%DBV 15.8%
      • 低摂取グループ:%DBV 25.0%
    • 思春期に多価不飽和脂肪酸/飽和脂肪酸の比率が高い食生活をしていると、乳がんリスクが低かった。
      • 高比率グループ:%DBV 14.3%
      • 低比率グループ:%DBV 19.1%
    • 発育段階で分けて解析すると、下記項目について初潮前は乳がんリスクと相関したが、初潮後の習慣は乳がんリスクと相関がなかった。
      • 多価不飽和脂肪酸
      • オメガ-3多価不飽和脂肪酸
      • 多価不飽和脂肪酸/飽和脂肪酸の比率
    【論文リンク】
    Dietary Fat Intake During Adolescence and Breast Density Among Young Women

    2016年6月2日木曜日

    運動をしないと子宮頸がんになりやすい❓

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    J Low Genit Tract Dis、 2016年4月22日号より。
    子宮頸がん予防についてはワクチンの効果と安全性が少し前に話題になりましたが、今回の研究では、運動しないと子宮頸がんになりやすい❓という報告がありました。

    運動と一口にいっても、仕事の中でやらなければならない運動と、自由な時間に自主的に行う運動は効果が違うと考えられており、今回の研究は後者(「余暇身体活動」)についてです。

    これからどんどん暑くなり、運動しようと思ってもなかなかクーラーの部屋から出る気がしない…ということもあるかもしれませんが、それで子宮頸がんのリスクが上がるかも…と聞くと頑張る気になれますね。
    毎日の積み重ねが大切です。出来ることから始めてみましょう♪

    【試験概要】

    • 研究デザイン:症例対照研究
    • 対象者:子宮頸がん患者128名と、年齢をマッチさせた対照(子宮頸がんが疑われたが最終的にはそう診断されなかった女性)512名 
    【試験結果】
    がんのない対照グループと比較して、子宮頸がんグループでは身体活動をしないヒトが2.4倍と多かった(OR 2.43)。
    ※上記は余暇身体活動に関する解析で、職業上の身体活動については子宮頸がんとの相関はなかった。


    【論文リンク】
    Impact of Physical Inactivity on Risk of Developing Cancer of the Uterine Cervix: A Case-Control Study

    遺伝的にがん高リスクのヒトも諦めないで!生活習慣でリスク低下❓

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    JAMA Oncology、2016年5月26日号より。

    「がん家系」という言葉があるように、遺伝的にがんになりやすいヒトがいるのは事実です。
    ただし遺伝的にリスクが高いからといって、諦める必要はありません!
    今回の研究では、例え遺伝的にリスクの高いヒトであっても修正可能なリスク因子に気を付けることで、そのリスクが一般のヒトとほぼ同程度まで下がると報告されました。
    その修正可能なリスク因子とは下記の4つ・・・

    1. BMI:体形を表す指標(※1)
    2. 更年期ホルモン療法
    3. 飲酒
    4. 喫煙

    がんだけでなく多くの疾患で遺伝子と生活習慣の両方が関与します。
    「遺伝だから仕方ない」ではなく、「遺伝だからこそ頑張ろう!」と生活習慣向上のモチベーションにしましょう♪

    【試験概要】
    • 研究デザイン:観察研究
    • 対象者:Breast and Prostate Cancer Cohort Consortium (BPC3)よりがん患者17,171名と対照19,862名、および 米国国民健康調査2010年より5,879名。
    【試験結果】


    • 30歳の白人女性が80歳までに浸潤性乳がんを発症するリスクは平均11.3%(リスク因子の有無により4.4~23.5%)
    • 遺伝的なリスク、修正可能なリスクのいずれも浸潤性乳がんの発症に影響した。例えば遺伝的に最も高リスクのグループのうち、低BMI・禁酒・禁煙・更年期ホルモン療法なしのヒトでは、一般集団における平均的女性とほぼ同程度までリスクが低下していた。
    (※1)
    BMI: Body Mass Index(ボディーマスインデックス)の略。身長と体重をもとに算出した指数で体格をあらわす。体重[kg]を身長[m]の二乗で割って算出する。



    Breast Cancer Risk From Modifiable and Nonmodifiable Risk Factors Among White Women in the United States

    2016年5月26日木曜日

    飲酒量アップは心臓病リスク低下と相関、でも乳がん発症リスクは上昇❓

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    BMJ、2016年5月11日号より。
    閉経後女性において飲酒量アップは心臓病リスク低下と相関、でも乳がん発症リスクは上昇❓という報告です。

    夏が近づき、キンキンに冷えた白ワインやビールが美味しい季節となってきました。
    適度な飲酒は心臓病予防効果があるといわれていますが、一方で他の病気を招く可能性があります。
    今回の研究は閉経後女性を対象にしたもので、5年の間に飲酒量が増えたヒトと一定だったヒトを比較したものです。
    その結果、飲酒量が増えたヒトは確かに心臓病リスクが10-20%低かったのですが、その一方で乳がんリスクは10-30%高いことが分かりました。
    健康効果もあれば健康を害する効果もあるお酒・・・いずれにしても過剰な飲酒は百害あって一利なしです。
    適量を楽しみ上手にお酒と付き合いましょう♪


    【試験概要】
    • 研究デザイン:デンマークにおけるコホート研究(Diet, Cancer, and Health Study)
    • 対象者:上記コホート研究において、1993‐98年と1999-2003年の評価を受けた閉経後の女性21,523名
    • 試験期間:11年の追跡
    【試験結果】
    5年間でアルコール摂取量が7杯/週(1杯/日)増加したグループは、アルコール摂取量が一定だったグループと比較して・・・
    • 乳がん発症リスクが13%高かった(HR 1.13)
    • 冠動脈疾患発症リスクが11%低かった(HR 0.89)
    更に14杯/週(2杯/日)増加したグループでは・・・
    • 乳がん発症リスクが29%高かった(HR 1.29)
    • 冠動脈疾患発症リスクが22%低かった(HR 0.78)
    Five year change in alcohol intake and risk of breast cancer and coronary heart disease among postmenopausal women: prospective cohort study

    2016年5月25日水曜日

    運動で13種類のがんリスクが10~40%低下❓

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    JAMA Internal Medicine、2016年5月16日号より。
    運動で13種類のがんリスクが10~40%低下❓という報告です。

    運動は糖尿病や高血圧、心臓病や脳卒中などの予防に役立つと言われていますが、今回の研究では更にがん予防にも役立つ可能性が報告されました。
    運動と一口にいっても、仕事の中でやらなければならない運動と、自由な時間に自主的に行う運動は効果が違うと考えられており、今回の研究は後者(「余暇身体活動」)についてです。
    アメリカやヨーロッパから12件の研究データ(全部で144万人以上ものデータ!)を統合解析したという大規模な研究です。
    その結果、余暇身体活動が多いヒトは13種類ものがんのリスクが低かったと報告されました。

    様々な病気の予防に役立つ身体活動- まずはエレベーターやエスカレーターを使わず階段を使う、一駅手前で降りて歩いてみるなど、できることから活動量を増やしていきましょう♪

    【試験概要】

    • 研究デザイン:コホート研究12件の統合解析
    • 対象者:欧米に住む男女144万名。年齢は中央値で59歳。 
    【試験結果】
    余暇身体活動が多いグループは少ないグループと比較して…
    1. 食道腺がんのリスクが42%低かった(HR 0.58)
    2. 肝がんのリスクが27%低かった(HR 0.73)
    3. 肺がんのリスクが26%低かった(HR 0.74)
    4. 腎臓がんのリスクが23%低かった(HR 0.77)
    5. 胃噴門部がんのリスクが22%低かった(HR 0.78)
    6. 子宮体がんのリスクが21%低かった(HR 0.79)
    7. 骨髄性白血病のリスクが20%低かった(HR 0.80)
    8. 骨髄腫のリスクが17%低かった(HR 0.83)
    9. 結腸がんのリスクが16%低かった(HR 0.84)
    10. 頭頸部がんのリスクが15%低かった(HR 0.85)
    11. 直腸がんのリスクが13%低かった(HR 0.87)
    12. 膀胱がんのリスクが13%低かった(HR 0.87)
    13. 乳がんのリスクが10%低かった(HR 0.90)
    【論文リンク】
    Association of Leisure-Time Physical Activity With Risk of 26 Types of Cancer in 1.44 Million Adults

    2016年5月24日火曜日

    思春期に果物を沢山食べると乳がん発症リスクが25%低下❓

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    BMJ、2016年5月11日号より。
    思春期に果物を沢山食べると乳がん発症リスクが25%低下❓という報告です。

    果物や野菜は様々な栄養成分を含み健康を維持するためには欠かせない食べ物です。
    これらの食べ物を多く摂取することで様々な病気の予防に繋がるといわれていますが、年をとってから健康を意識しこれらを食べるのではなく、若い頃からの心掛けが重要かもしれません。
    今回の研究では思春期に果物を多く食べていると乳がん発症リスクが25%低く、若年成人期の果物摂取量は特に乳がん発症リスクと相関しないと報告されました。
    早いうちから健康的な食生活を意識することが重要ですね♪

    ただ思春期を過ぎてしまった人も「もう遅い」と諦める必要はありません。
    若年成人期でも、個別の野菜や果物を調べると、α-カロテンを多く含む果物や野菜、オレンジ、ケールの摂取が多いと乳がん発症リスクが低下しました。
    何歳になっても諦めずなるべく多くの野菜や果物を食べるよう心掛けましょう♪
    ちなみに思春期の摂取としては、リンゴ・バナナ・ブドウの摂取が特に乳がん発症リスク低下と相関していたようです。

    【試験概要】

    • 研究デザイン:コホート研究
    • 対象者:Nurses' Health Study IIの対象者(1989年の試験開始時に25-42歳で閉経前の女性)のうち1991年に食生活に関するアンケートに回答した90,476名、および1998年に思春期の食生活について回答した44,223名。
    【試験結果】
    若年成人期(27-44歳)、思春期(13-18歳)の食生活それぞれと乳がんリスクの相関を調べたところ・・・
    • 思春期の果物摂取量が多いと乳がん発症リスクが25%低かった(中央値2.9単位/日の最多グループ vs. 0.5単位/日の最少グループでHR 0.75)
    • 若年成人期の果物摂取量は乳がん発症リスクと有意な相関なし
    • 野菜摂取量については思春期も若年成人期も乳がん発症リスクと有意な相関なし
    • 詳細の解析では、若年成人期にα-カロテンを多く含む野菜や果物を食べていると閉経前乳がん発症リスクが18%低かった(中央値で0.5単位/日の最多グループ vs. 0.03単位/日の最少グループでHR 0.82)。また思春期のリンゴ・バナナ・ブドウの摂取、若年成人期のオレンジとケールの摂取が乳がん発症リスク低下と相関していた。
    【論文リンク】
    Fruit and vegetable consumption in adolescence and early adulthood and risk of breast cancer: population based cohort study

    2016年4月22日金曜日

    アルコール、塩漬け食品、加工肉、過体重/肥満は胃がんリスクを上げる❓

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    World Cancer Research Fund(WCRF)、2016年4月の発表より

    アルコール、塩漬け食品、加工肉、過体重/肥満は胃がんリスクを上げる!という報告です。

    今回発表された報告書は以前の2007 Second Expert Reportの胃がんに関する箇所をアップデートしたものです。
    様々な食品が胃がんリスク上昇と関係するというエビデンスが強くなってきました。生活習慣とリスクが関係するということは、それだけ予防できるチャンスがあるということです♪リスクを上げるとされている食品・飲料を避けて胃がん予防を心掛けましょう!

    【試験概要】

    • 研究デザイン:レビュー
    • 対象:89件の研究より、1,750万人の被験者(77,000例の胃がん患者を含む)

    【試験結果】
    今回のアップデートされた報告書では、下記について強いエビデンスが認めれた。
    • 1日3杯以上のアルコール摂取では胃がんリスクが高い
    • 塩漬けの食品(漬物、塩辛、干物など)の摂取では胃がんリスクが高い
    • 加工肉(ハムやソーセージなど)の摂取では胃がんリスクが高い
    • 過体重/肥満(BMI25以上)では胃がんリスクが高い

    2016年4月20日水曜日

    コーヒーを飲んでいると大腸がんリスクが25%低い?

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    Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention、2016年4月号より。
    コーヒーを飲んでいるヒトは全く飲まないヒトと比較して大腸がん発症リスクが25%低く、飲む量が多ければ多いほど更にリスクが低かった!という報告です。

    通常のコーヒーだけでなくカフェイン抜きコーヒーでも同様の効果が示されているため、コーヒーに含まれる抗酸化物質などの影響かもしれません。
    コーヒーに関しては健康に良い!悪い!と様々な研究が発表されていますが、大腸がんに関しては飲めば飲む程良いということのようです。
    しかしこの研究はコーヒーと大腸がんの因果関係を示しているわけではなく、飲み過ぎは大腸がん以外の悪影響をもたらす可能性もあるので何事もほどほどにしましょう!

    【試験概要】

    • 研究デザイン:症例対照研究
    • 対象:イスラエル北部のMECC研究対象者のうち、大腸がん患者5,145名と対照群4,097名
    【試験結果】
    • コーヒーを飲むヒトは大腸がん発症リスクが26%低かった(飲むヒトと全く飲まないヒトの比較でOR 0.74)
    • コーヒーを飲む量が多ければ多いほど大腸がん発症リスクが低く、1単位未満/日のヒトと比較して、2.5単位/日より多く飲むヒトはリスクが54%低かった(OR 0.46)
    • カフェイン抜きコーヒーを飲むヒトも大腸がん発症リスクが18%低かった(飲むヒトと全く飲まないヒトの比較でOR 0.82)