2016年7月2日土曜日

バターを食べても心臓病のリスクは上昇しない❔

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PLoS One誌、2016年6月29日オンライン号より。

動物性脂肪は飽和脂肪酸と呼ばれる脂肪です。
飽和脂肪酸はコレステロール値や心臓病の発症リスクを上昇させると言われているので、健康のためにバターを控えめにしたり、牛乳を低脂肪にしたりしている人も多いのではないでしょうか。

しかし最近の研究では、乳製品が病気の予防に役立つ可能性も示唆されていて、脂肪分の多い乳製品を摂るべきか、摂らないべきか…という疑問が湧いています。

そこで今回、バターの摂取量と様々な病気のリスクについて調べた研究が合わせて解析されました。
63万人以上のデータを解析した結果、バターの摂取量が多いと死亡率がわずかに高かったものの殆ど差はなく、一方で糖尿病の発症リスクが低くなることが分かりました。
またバター摂取量は、心臓病や脳卒中などのリスクには影響がありませんでした。

バターをどれだけ食べても問題ない!とは言えませんが、あまりストイックにバターを避ける必要もないのかもしれません♪


【試験概要】
  • 研究デザイン:コホート研究のメタ解析。
  • 対象者:15ヵ国より636,151名。
  • 研究期間:650万人年の追跡。
【試験結果】
バター摂取量が多いと・・・

  • 総死亡率がわずかに高かった(大匙1杯(14g)増えるごとにリスクが1%上昇。RR 1.01)
  • 糖尿病発症リスクが低かった(大匙1杯(14g)増えるごとにリスクが4%低下。RR 0.96)
  • 心血管障害の発症リスク:有意な相関なし
  • 冠動脈疾患の発症リスク:有意な相関なし
  • 脳卒中の発症リスク:有意な相関なし

【論文リンク】
Is Butter Back? A Systematic Review and Meta-Analysis of Butter Consumption and Risk of Cardiovascular Disease, Diabetes, and Total Mortality

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