JAMA Internal Medicine誌、2016年8月1日オンライン号より。
低炭水化物、高たんぱく質など、様々な食事法がダイエットや健康に良いとして紹介されています。
しかし「たんぱく質」と一口に言っても、動物性のものか植物性のものかで身体への影響は変わってくるかもしれません。
今回の研究では動物性たんぱく質を多く摂取すると死亡率が高く、植物性たんぱく質を多く摂取すると死亡率が低かったと報告されました。
特に加工された赤肉(牛肉や豚肉など)は影響が大きいようで、これを一定量植物性たんぱく質に置き換えるだけで死亡率は34%低かったのです。
朝ごはんがソーセージやハムというヒトは、たまには納豆や豆腐に置き換えて植物性たんぱく質を摂ってみましょう♪
【研究概要】
- 研究デザイン:コホート研究(Nurses' Health StudyとHealth Professionals Follow-up Studyという2つのコホート)。
- 対象:上記2つのコホートより、平均年齢49歳の男女131,342名
【研究結果】
- 総エネルギーに占める動物性たんぱく質の割合が高いと死亡率が僅かに高く、特に心血管死亡率が高かった(10%増えるごとにHR 1.08)。
- 総エネルギーに占める植物性たんぱく質の割合が高いと死亡率が低かった(3%増えるごとにHR 0.90)。
- 上記相関は不健康な生活習慣(喫煙・過剰飲酒・過体重/肥満・身体活動不足)を1つ以上有する者において認められ、1つも該当しない健康的な生活習慣のヒトではみられなかった。
- 下記動物性たんぱく質を総エネルギーの3%分、植物性たんぱく質で置き換えると…
- 加工赤肉:総死亡率が34%低かった(HR 0.66)
- 加工されていない赤肉:総死亡率が12%低かった(HR 0.88)
- 卵:総死亡率が19%低かった(HR 0.81)
【論文リンク】
European Heart Journal誌、2016年4月24日オンライン号より。
病気の予防や管理のための食生活というと、あれを食べてはいけない、これもダメ…と制限が多いようなイメージがあります。
確かに不健康な成分を含む食品はなるべく控えたいところですが、それよりも重要なのは健康に良い成分を含む食品を積極的に食べることかもしれません。
今回の研究では、健康的な食生活(地中海食)のスコアが高いと心血管障害の発症リスクが低く、不健康な食生活(西洋食)のスコアは特にリスクと関係なしと報告されました。
全粒穀物・果物・野菜・豆類・魚などを積極的に摂り、ポジティブな気持ちで健康的な食生活を目指しましょう♪
【試験概要】
- 研究デザイン:コホート研究
- 対象者:STABILITY研究より、安定した冠動脈疾患の男女15,482名。平均年齢67歳。
- 期間:中央値で3.7年の追跡
食事に関するアンケートを元に下記2つの指標が算出された
- 地中海食スコア:
- 全粒穀物・果物・野菜・豆類・魚・アルコールの高摂取
- 肉類の低摂取
- 西洋食スコア:
- 精製された穀類・嗜好品・清涼飲料水・揚げ物の高摂取
【試験結果】
主要な心血管障害を心血管死亡・非致死性心筋梗塞・非致死性脳卒中のいずれかとして定義し、各スコアとその発症リスクの相関を評価したところ・・・
- 地中海食スコアが高いと主要な心血管障害の発症リスクが低かった。
- 15点以上:対象者の7.3%で発症
- 13-14点:対象者の10.5%で発症
- 12点以下:対象者の10.8%で発症
- 西洋食スコアは主要な心血管障害発症リスクと有意な相関なし。
【論文リンク】
Dietary patterns and the risk of major adverse cardiovascular events in a global study of high-risk patients with stable coronary heart disease
World Cancer Research Fund(WCRF)、2016年4月の発表より。
アルコール、塩漬け食品、加工肉、過体重/肥満は胃がんリスクを上げる!という報告です。
今回発表された報告書は以前の2007 Second Expert Reportの胃がんに関する箇所をアップデートしたものです。
様々な食品が胃がんリスク上昇と関係するというエビデンスが強くなってきました。生活習慣とリスクが関係するということは、それだけ予防できるチャンスがあるということです♪リスクを上げるとされている食品・飲料を避けて胃がん予防を心掛けましょう!
【試験概要】
- 研究デザイン:レビュー
- 対象:89件の研究より、1,750万人の被験者(77,000例の胃がん患者を含む)
【試験結果】
今回のアップデートされた報告書では、下記について強いエビデンスが認めれた。
- 1日3杯以上のアルコール摂取では胃がんリスクが高い
- 塩漬けの食品(漬物、塩辛、干物など)の摂取では胃がんリスクが高い
- 加工肉(ハムやソーセージなど)の摂取では胃がんリスクが高い
- 過体重/肥満(BMI25以上)では胃がんリスクが高い