Journal of the American College of Cardiology誌、2016年10月4日号より。
メタボリックシンドロームの検査では腹囲を測りますが、これは内臓脂肪量の目安として使われます。
脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があり、内臓脂肪が多いと脂質・血圧・血糖の異常が重なって起こるリスクが高くなるといわれているのです。
今回の研究ではその差が数値として明確に示されました。
同じ量(例えば500cm3)の脂肪が増えた場合、例えばメタボのリスクは皮下脂肪増で43%上昇、内臓脂肪増では82%も上昇しました。
良いニュースとしては、内臓脂肪は皮下脂肪より減らしやすいことです。
バランスのとれた食事や有酸素運動などを心掛け、内臓脂肪を減らしましょう♪
【試験概要】
- 研究デザイン:観察研究。
- 対象:Framingham Heart Study Third Generationコホート対象者のうち、CT検査1と2を受けていた男女1,106名。ベースライン時の平均年齢は45.1歳。
- 追跡期間:平均6.1年間。
- 追跡期間で下記の変化があった。
- 皮下脂肪:平均602 cm3の増加。密度は低下(5.5 HU)。
- 内臓脂肪:平均703 cm3の増加。密度は上昇(0.07 HU)
- 皮下脂肪量が500cm3増える毎に・・・
- 高血圧のリスクが21%上昇した(OR 1.21)。
- 脂質異常症のリスクが15%上昇した(OR 1.15)。
- メタボリックシンドロームのリスクが43%上昇した(OR 1.43)。
- 内臓脂肪量が500cm3増える毎に・・・
- 高血圧発症リスクが30%上昇した(OR 1.30)。
- 脂質異常症リスクが56%上昇した(OR 1.56)。
- メタボリックシンドロームのリスクが82%上昇した(OR 1.82)。
【論文リンク】
0 件のコメント:
コメントを投稿