2016年5月3日火曜日

高齢出産も悪いことばかりではない❓高身長高学歴の子供に育つかも❓

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Population and Development Review、2016年4月8日オンライン号より

高齢出産で生まれた子供は高身長高学歴に育つかも❓という報告です。

高齢出産では流産/死産、低出生時体重、ダウン症などのリスクが上昇するといわれています。そのリスクを把握し早く産もう!と思っていても、仕事で忙しかったり、なかなか運命のヒトに出会えなかったり…といつの間にか年齢を重ねてしまっているヒトも多いのではないでしょうか。
どうにもならないことにストレスを溜めてばかりでは、却って逆効果です。
今回の研究では、年齢の高い母親に産まれた子供は身長が高かったり、学歴が高かったりと良い面もあると報告されました。
母親の年齢が高いということは、経済力や社会的地位の向上など子供を取り巻く環境が向上しているということが関係していると思われます。
リスクを把握するのは重要なことですが、たまにはポジティブな面にも目を向けて、あまりストレスを溜めないようにしましょう♪


【試験概要】
  • 研究デザイン:スウェーデン出生コホートを使用したデータ解析。
  • 対象:1960-1991年に生まれた男女159万名以上(身長と身体能力については軍隊データを使用しているため男児のみ対象)
【試験結果】

  • 30-34歳の母親に生まれた子供は学歴が最長(13.1年)で、母親の年齢がそれより若くなる程(15-19歳の母親に生まれた子供では11.5年)、また高齢になる程(45歳以上の母親に生まれた子供では12.3年)短くなった。
  • 35-39歳の母親に生まれた子供の成績が最も高く(16歳時の平均値で218.7)、母親の年齢がそれより若くなる程(15-19歳の母親に生まれた子供では165.9)、また高齢になる程(45歳以上の母親に生まれた子供では206.0)低くなった。
  • 30-34歳の母親に生まれた男児の身長が最も高く(180.0cm)、母親の年齢がそれより若くなる程(15-19歳の母親に生まれた子供では178.5cm)、また高齢になる程(45歳以上の母親に生まれた子供では179.4cm)低くなった。
  • 25-29歳の母親に生まれた男児の身体能力が最も高かった(サイクリングマシンを使用した指標で304.2)。
出生年を考慮した解析では、母親の年齢による学歴や成績、身長や身体能力の差異は認められなかった。つまり、母親の年齢が高くなるにつれ子供の育つ社会が変化しており、それが子供の学歴や成績、身長や身体能力にポジティブな影響を与えたと考えられる。社会変化の影響を除くと、母親の年齢による影響はポジティブなものもネガティブなものも認められなかった。

【論文リンク】

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