2016年6月17日金曜日

植物中心の食生活で糖尿病発症リスクが20-35%低い❔

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PLOS Medicine誌、2016年6月14日号より。
植物性食品、例えば野菜・果物・全粒穀物などにはビタミンやミネラル、食物繊維など様々な栄養素が豊富に含まれています。
今回の研究では、植物性食品中心の生活で糖尿病が予防できる❔と報告されました。

植物性食品と一口に言っても、野菜・果物・全粒穀物のように健康に良い食品もあれば、砂糖たっぷりのジュース類、精製された穀物などあまり健康に良くない食品もあります。
今回の研究ではこれらを分けて考えた場合の解析も行われており、糖尿病予防効果があったのはもちろん前者でした。

旬の野菜や果物をたっぷり食べて、糖尿病を予防しましょう♪

【試験概要】
  • 研究デザイン:コホート研究3件の解析
  • 対象者:Nurses’ Health Studyより69,949名の女性、Nurses’ Health Study 2より90,239名の女性、Health Professionals Follow-Up Studyより40,539名の男性。ベースライン時に慢性疾患を患っていない者。
  • 期間:4,102,369人年の追跡
2-4年毎に食生活に関するデータを集め、それを元に下記3つの指標が算出された

  1. PDI(植物中心の食生活スコア):
    • 摂取量が多いほど高スコア: 植物性食品
    • 摂取量が多いほど低スコア: 動物性食品
  2. hPDI(植物中心の健康的な食生活スコア):
    • 摂取量が多いほど高スコア: 全粒穀物、野菜・果物・ナッツ類・豆類・植物性オイル・お茶やコーヒーなどの健康的な植物製品
    • 摂取量が多いほど低スコア: 果物ジュース・甘味飲料・精製された穀類・イモ類・菓子/デザート類などの不健康な植物製品、動物性食品
  3. uPDI(植物中心の不健康な食生活スコア):
    • 摂取量が多いほど高スコア: 果物ジュース・甘味飲料・精製された穀類・イモ類・菓子/デザート類などの不健康な植物製品、動物性食品
    • 摂取量が多いほど低スコア: 全粒穀物、野菜・果物・ナッツ類・豆類・植物性オイル・お茶やコーヒーなどの健康的な植物製品

【試験結果】
複数の交絡因子とBMI(※1)について調整を行った解析では・・・
  • PDIスコアが最も高いグループは、最も低いグループと比較して糖尿病の発症リスクが20%低かった(HR 0.80)
  • hPDIスコアが最も高いグループは、最も低いグループと比較して糖尿病の発症リスクが34%低かった(HR 0.66)
  • uPDIスコア最も高いグループは、最も低いグループと比較して糖尿病の発症リスクが16%高かった(HR 1.16)
(※1)
BMI: Body Mass Index(ボディーマスインデックス)の略。身長と体重をもとに算出した指数で体格をあらわす。体重[kg]を身長[m]の二乗で割って算出する。


【論文リンク】
Plant-Based Dietary Patterns and Incidence of Type 2 Diabetes in US Men and Women: Results from Three Prospective Cohort Studies

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