2016年9月1日木曜日

魚を十分食べると糖尿病網膜症リスクが半減❔

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JAMA Ophthalmology誌、2016年8月18日オンライン号より。


糖尿病の患者数は増加傾向にあり、継続的に治療を受けているヒトが300万人以上、糖尿病が強く疑われるヒトでは950万人以上と言われています。

普段は自覚症状があまりなくても、血糖値が高いことで血管が傷つけられ様々な合併症に繋がってしまいます。

主な合併症の一つが糖尿病網膜症と呼ばれる眼の病気で、成人の失明原因の第2位と大きな問題になっています。
糖尿病網膜症を防ぐには血糖コントロールはもちろん重要ですが、魚に含まれる脂肪分に予防効果がある可能性が分かってきました。
今回の研究では、魚に含まれる脂肪分を推奨量以上摂っているヒトとそうでないヒトを比較したところ、推奨量以上摂っているヒトでは糖尿病網膜症の発症が半分程度だったと報告されたのです。

この推奨量は週に2回程度魚を食べることで十分摂れる程度の量です。
お刺身でも焼き魚でも、積極的に取り入れてみましょう♪

【試験概要】
  • 研究デザイン:RCT内の前向き研究。
  • 対象:Prevención con Dieta Mediterránea (PREDIMED)というRCTの対象者で、55-80歳の2型糖尿病患者3,614名。
  • 追跡期間:中央値で6年間。
【試験結果】
長鎖オメガ3多価不飽和脂肪酸という魚に多く含まれる脂肪の摂取量が、ベースライン時に目標量(500mg/日以上)に達成しているか否かで2グループに分けた。
その結果、目標量に達しているグループでは糖尿病網膜症の発症リスクが48%低かった(HR 0.52)。
【論文リンク】
Dietary Marine ω-3 Fatty Acids and Incident Sight-Threatening Retinopathy in Middle-Aged and Older Individuals With Type 2 Diabetes: Prospective Investigation From the PREDIMED Trial

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