2016年9月23日金曜日

睡眠は糖尿病、高血圧、心血管障害などのリスクと相関❔

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Circulation誌、 2016年9月20日号より。

睡眠と健康の関係について、米国心臓協会が様々な研究をレビューし科学的声明を発表しました。
短時間睡眠、長時間睡眠、睡眠障害や不眠症はエネルギーバランスの悪化、肥満、心血管代謝系リスクの悪化などと相関するという結論です。

仕事や家事などで忙しいとつい睡眠時間が短くなり、それでも気合いでどうにかなると頑張っているヒトは多いのではないでしょうか。
日々の生活は気合で乗り越えられていても、睡眠不足による身体への負担は思っているよりずっと大きいかもしれません。
The American Academy of Sleep Medicine と The Sleep Research Societyは健康促進のために7時間以上の睡眠を推奨しています。
生活の中での睡眠の優先順位を上げ、7時間以上を確保するよう努力してみましょう♪

【試験概要】
  • 研究デザイン:レビュー
【試験結果】
多くの研究をレビューした結果、米国心臓協会は科学的声明を発表し下記の通りまとめた。

  1. 短時間(7時間未満)睡眠、長時間(9時間以上)睡眠、睡眠呼吸障害をはじめとする睡眠障害や不眠症は心血管代謝系リスクの悪化と相関する。
    • 最近のメタ解析より、短時間睡眠は糖尿病(28-33%↑)、高血圧(21-23%↑)、冠動脈疾患(48%↑)、脳卒中(15%↑)のリスク上昇と相関した。
    • 最近のメタ解析より、長時間睡眠は糖尿病(48%↑)、冠動脈疾患(38%↑)、脳卒中(65%↑)、心血管障害(41%↑)のリスク上昇と相関した。
  2. 睡眠制限はエネルギーバランスを悪化させる。ただし睡眠障害を治療することが肥満リスク低減に繋がるかは明確ではない。
    • 睡眠制限(~4時間)と通常睡眠(~8-10時間)を比較した試験の多くは24時間のエネルギー摂取量が180-559kcal/日程度増加したと報告している。
    • 睡眠制限とエネルギー消費量に関する試験結果は一貫していない。
  3. 睡眠障害の治療は血圧改善など臨床的意義がある可能性がある。


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