2016年6月29日水曜日

食生活で健康寿命が変わる❔身体機能障害を起こすリスクが13%低下

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Journal of Nutrition誌、2016年7月号より。
日本は長寿国として知られていますが、最近では平均寿命だけでなく「健康寿命」というコンセプトが注目されています。


「健康寿命」というのは日常生活に制限なく過ごせる期間のことで、平均寿命との差は寝たきり・要介護の期間を意味します。
現状では男女とも平均寿命と健康寿命の間に10歳程度の差がありますが、これを短縮することは大きな課題です。

今回の研究では、そんな健康寿命が食生活で変わる❔という報告がされました。
食生活スコアと身体機能障害の関係を評価したところ、スコアの高いヒトでは身体機能障害を起こすリスクが13%低かったのです。

健康的な食生活で身体機能障害を予防し、元気に長生きを目指しましょう♪


【試験概要】
  • 研究デザイン:コホート研究
  • 対象者:Nurses’ Health Studyより54,762名の女性。
  • 研究期間:1992年から2008年
【試験結果】

  • 食生活の質(Alternative Healthy Eating Index-2010:AHEI-2010というスコアで評価)の総スコアが最も高いグループは、最も低いグループと比較して身体機能障害をおこすリスクが13%低かった(HR 0.87)。
  • 食品群ごとに評価すると、下記項目は身体機能障害のリスク低下と有意に相関していた。
    • 野菜・果物の高摂取
    • 砂糖入り飲料・トランス脂肪酸・塩分の低摂取
    • 適度な飲酒
  • 食品ごとに評価すると、オレンジ・オレンジジュース・リンゴ・梨・レタス・ロメインレタス・クルミの摂取が最も身体機能障害のリスク低下と相関していた。
  • 食品群、食品ごとの相関は、総スコアと比較して概ね小さく、各項目よりも全体の食事パターンが重要だと考えられる。
【論文リンク】
Greater Adherence to the Alternative Healthy Eating Index Is Associated with Lower Incidence of Physical Function Impairment in the Nurses’ Health Study

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