2016年4月29日金曜日

週30分の運動でも週150分の運動と同程度の効果が得られる❓

このエントリーをはてなブックマークに追加

PLoS One、2016年4月26日号より

週30分の運動でも週150分の運動と同程度の効果が得られる❓という報告です。

推奨される運動ガイドラインとして、強度が中程度の運動を週150分以上とよく言われますが、忙しい日々の中で毎週150分の運動を確保するのはなかなか難しいものです。
もっと短い時間で同じような健康効果が得られる…というと出来過ぎた話のような気がしますが、今回カナダの研究からそんな報告がされました。

その秘密は下記のようなインターバル運動です:
ウォームアップ2分
→ 全力で20秒
→ 軽くこいで2分
→ 全力で20秒
→ 軽くこいで2分
→ 全力で20秒
→ クールダウン3分

このプログラムにかかる時間はトータルで10分、これを週に3日するだけで週150分の運動をした場合とほぼ同じ健康効果が得られたというのです。
これまで推奨されていた150分の5分の1の運動で良いというのは嬉しい話ですね。
1回10分を週に3日であれば続けられる人も多いのではないでしょうか♪

【試験概要】
  • 研究デザイン:介入研究
  • 対象:座位中心の生活をしている男性(平均年齢27歳、平均BMI 26kg/m2)27名。
  • 介入:下記の3群
    • 全力インターバル:間に2分間の軽い自転車こぎを挟んで全力で20秒ずつの自転車こぎを3回(+2分間のウォームアップ+3分間のクールダウン)。トータル10分を週3回。
    • 有酸素運動:最大心拍数70%程度の強度で45分の自転車こぎ(+2分間のウォームアップ+3分間のクールダウン)。トータル50分を週3回。
    • 対照群:トレーニングなし
  • 試験期間:12週間。

【試験結果】
週30分vs.150分と大きく異なるにも関わらず、全力インターバル・有酸素運動は共に心臓/代謝系の指標を改善させた。対照群では有意な変化は認められなかった。
  • いずれの運動も最大酸素摂取量を19%向上させた
    • 全力インターバル:32 → 38ml/kg/min
    • 有酸素:34 → 40ml/kg/min
  • いずれの運動もインスリン感度の指標(トレーニング前と72時間後のブドウ糖負荷試験)を改善させた
    • 全力インターバル:4.9 → 7.5/min/(μU/mL)
    • 有酸素:5.0 → 6.7/min/(μU/mL)
  • いずれの運動も骨格筋内のミトコンドリア量を向上させた。

【論文リンク】

0 件のコメント:

コメントを投稿